2012年05月04日

昔懐かしの中華そばを求めて その10「aa(みんみん)」

昨日(3日)は結局、19時からのお客さんの後に21時・22時半からのお客さんが入り、終了は翌4日0時過ぎになりました。

今日はやや空き時間があったし、7日に巡りたかった「ラーメン蔵王」を今日中に制覇した安堵感から、疲労感が少ない。よし、夜更かしタイムだ!

朝方かろうじてOKストアーに買いに行ったチューハイで、「ながら晩酌」をしながら5月版パンフレットを作成していると、昨日の夕方にラーメンを食べに行ったばかりなのに、またある店が頭に浮かんできました、以前紹介した「天津餃子舗」の目と鼻の先にある「aa」です。

この「a」という漢字は、一部のパソコンや携帯では表示されないと思うので、日常的な漢字を組み合わせて表現すると「王民」、カッコの中は1つの漢字だと思ってください、だから「王民 王民」となります。紛らわしいので、以降この店の名を「ミンミン」と記載します。

この「ミンミン」と同名(漢字も同じ)の中華料理屋が、以前勤めていたデイサービスの近く(鶴見区江ヶ崎)にあり、時々通っていました。なので、当店の近くで「ミンミン(本町の)」を始めて見た時、「あれっ?」と思いました。「何かつながりがあるのか?」

しかしこの「ミンミン」、「天津餃子舗」とは異なり何かマニアックな雰囲気、もっと具体的に表現するなら「ラーメンショップ高梨」的雰囲気が漂ってきて、中々入れずにいました。とはいえ、「ラーメンショップ高梨」を初め、今まで多くの「ワイルド」な店を制覇してきた私にとって、「ミンミン」を避けて通るわけには行きません。

よし、行くぞ!

缶チューハイ500ml1本しか飲んでいないのに、気分はヤクザの殴りこみの様相です(^^;;;

K3400191.JPG

さあ着きました、さっきは大げさに記載しましたが、よくある「年季の入った中華料理屋」です。ネットで下調べはしていたものの、古い!、恐らく40年以上は経過しているであろう建物です。

でもここで私の「第六感」的な何か(?)が働きます、「ここはいけそうかも・・・」

赤いのれんをくぐって中に入ります。

「いらっしゃいませぇ!」

かなりご高齢の男性に、威勢のいい掛け声で迎えられます。同時に、やはりご高齢の女性にも声をかけてもらいました、ご夫婦のようですね。やはり昔ながらの店は、こういう出迎え方でないといけませんね。

夜中の2時近くとあって、他にお客はいません。でも、いつもは夜中通ると常に3〜4名のお客がいるのです。ゴールデンウィークだから、いつものお客はどこかに出かけているんでしょうか。

店内は古めかしいとはいえ、先ほども記載したようにごくありふれた古い店です。床はコンクリートがむき出しですが、きれいに掃除されていてゴミ1つ落ちていません。よく誤解される、「古い店=不潔」というのはちょっと行き過ぎた考えですね、私もこの点は反省しなければなりません。

ラーメンを注文します。

テレビでJリーグの対戦結果が流れています。ご主人がラーメンを作りながら奥さんに、「やっとフロンターレ勝ったな!」と話すと、奥さんも喜んでいます。仲のいいご夫婦なのとともに、昔からの川崎市民なんでしょうね。

K3400192.JPG

出来上がりです。

「おっ!、何かいい感じ!」。カマボコがナルトだったらもっといい感じなんですが、見た目は「昔懐かし」が伝わってきます。

麺は細麺です、茹で具合もちょうどよく、食感もいいです。細麺って茹でるのが結構難しいんですよね、茹で過ぎと茹で不足の中間に位置させるのには、やはり長年の経験がものを言うんでしょう。

具はネギ・メンマ・カマボコ・チャーシュー、そして何やら変わった茎野菜です。この茎野菜の歯ごたえがよくてうまい!、一体何なんだこの野菜は?、ワラビのような食感ですがまさかワラビが入っている事はないでしょう?。チャーシューは脂身が少ないので、恐らくはモモ肉を使っているのでしょう。

スープは鶏ガラ系のあっさりした味わい、よーく味わうと昆布だしのような味わいも感じられます、でも「味の素」だったりして・・・。まあ美味しくいただけるので、この際細かい事は気にしない気にしない。

完食!、このラーメンも朝ラーメンにもってこいです。このラーメンも500円でした。

お勘定を済ませた後、ご主人に「江ヶ崎のミンミン」との関係を回りくどくお聞きしました。

斉藤:こちらのお店は、支店とかあるんですか?

主人:うちの支店なんてないよ。

斉藤:実は鶴見の江ヶ崎で、同じ名前の中華料理屋があって、その後こちらを知ったので、関係があるのかと思ったので・・・。

主人:「ミンミン」って名前の中華料理屋は、あっちこっちにあるんだよ。一番最初の店は、渋谷にあったんだ、戦後間もない頃に「高橋」って人が中国の大連から引き上げてきた時、向こうで食べた餃子が美味しくて、これを日本で作って売りたいって考えたらしい。それで、渋谷にその店を出したんだが、「ミンミン」って名前は、中国から引き上げる時に一緒についてきた奥さんの名前なんだよ。

斉藤:なるほどー、「ミンミン」ってのは人の名前なんですね。

主人:そう。その「ミンミン」で働いてた人がのれん分けしてもらったり、まったく関係ない店でも許可さえ取れば「ミンミン」の名称を使えたわけだ。

・・・なるほど、結局は本町のミンミンと江ヶ崎のミンミンは、直接的なつながりはないようです。

ご主人のお話はさらに続きます。一部私なりに言葉を変えていますが、訴えたい事はそのままです。

主人:うちはもともとは仲見世通りにあったんだ、ところが50年近く前にもらい火で店が焼けてしまって、結局仲見世を引き払って今の場所に来たんだ。

斉藤:それじゃあ、今の建物では50年近く営業してるってことですね。

主人:そうなるね、俺ももう88だよ。

斉藤:すぐ近くの「天津餃子舗」のご主人も、確かそのくらいじゃなかったですか?

主人:あれはまだ78くらいだよ。

斉藤:「天津餃子舗」のご主人はご存知なんですか?

主人:そりゃ知ってるよ、同じ組合に入ってるんだから。

斉藤:割と親しいんですか?

主人:親しいってことはないよ、こんなに目と鼻の先なんだから、昔は色々あったよ。でも、今は仲間内でグタグタ言ってるときじゃない。繁華街なんかじゃ「松屋」だの「すき家」だの安い料理屋がどんどん出来て、今の若いのは金持ってないから、みんなああいうところに行ってしまうんだ。ああいうところはみんな「機械」使って、若い連中安く使ってやってるから、うちみたいなところはだんだん太刀打ちできなくなってくる。

斉藤:・・・・・・。

主人:うちもそうだけど、うちみたいな昔からやってるところは、せがれや孫が大学出てサラリーマンやりたがるばっかりで、誰も中華料理屋なんか継ぎたからない。だから、後を継いでくれるやつがいない。うちだってもう俺で最後になるだろうから、今ここの物件だって売りに出してるところだよ。

斉藤:・・・・・・・。

主人:餃子だって、今では安いチェーン店なんかはみんな「機械」使ってやってるじゃないか。大阪の「餃子の○将」なんかだって、あんなに増やしてるけど、みんな「機械」使ったり若い連中や外国人こき使ってるだけじゃないか!。餃子に味噌つけて食べるのが流行っているようだけど、「うちのジャージャー麺のタレつけて食ってみな、もう他でなんか食えなくなるから」

斉藤:それは、言われるとおりですね。

主人:近頃は、「広告出せばいい」だの言ってくる奴がいるけど、そんな事やってなんになるんだ、金だけかかるだけじゃないか。

斉藤:!!!。・・・まあ今は厳しい時代かも知れないですが、今は「インターネット」というものがありますよ。こちらのお店だって、ちゃんとご来店された方が評価を出しています。私だってそれを見てこちらに来たわけですから、本当にいいものはちゃんと認めてくれますよ。

主人:そうか・・・。そういやきのうも、うちの餃子をぜひ食べたいって人が来たな、やっぱり「インターネット」ってのを見て来たようだけど。

・・・この後も話はしばらく続いたのですが、重要な部分だけを記載させていただきました。ご主人の悲痛な訴えが伝わってきたので、単なるラーメンめぐりのブログなのに「絶対にブログに載せてやる」という思いから、書き始めて1週間後にようやく公開です。

今回のご主人のお話を聞いていると、「中華料理屋」の業界だけに留まらず、私が所属(?)する「リラクゼーション業界」を初めとする「手技療法の業界」にも同じ事が言えるのではと思いました。「機械ばかり使って」「若い人や外国人をこき使って」、おまけに「公の銭をむしりとってダンピングしている」連中が業界内にのさばり、業界の秩序を乱しています。一般的なサロンや治療院なんかも、ミンミンのご主人同様に苦境に立たされているのは同じです。

私はいつも「格言」にしている一文があります。「100円の粗悪品を5回買い換えるよりも、500円の優良品を1回買って長く使うほうが、よほど価値がある」。これはすべての業種に言えることでしょう、安い粗悪品を何度も利用する事に果たして価値があるのか?、良いものをそこそこのお値段で提供してくれる方がいれば、大衆はいずれ「良い物」の価値に気付いてくれます。私はこう考え、日々営業しております、ミンミンのご主人にもこの事を後押しに、これからも営業を続けていただきたいです。

これ以上ご主人にお話させて疲労を高めると困るので、いいところで引き上げる事にしました。

「ありがとうございました、またよろしくお願いします」

ご夫婦揃って送り迎えしてくれました。もちろんまた来ますよ、ご主人が自信満々に訴えた「ジャーやー麺のタレで食べる餃子」とやらを、ぜひ味わってみたい。

しかしネット情報では「クーラーがない」そうです・・・。なので、暑くなる前に来なければ・・・、まあ家が近くだし、ダオル1本持っていけば暑苦しい環境でも問題ないでしょう(^^;;;;;

今日ほど「味のある」店に遭遇した事はないです、「古い店」を巡るのもやはり面白いですね。


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posted by サムライ斉藤 at 04:03| Comment(1) | TrackBack(0) | 昔懐かしの中華そばを求めて
この記事へのコメント
久しぶりにコメントさせていただきます。
相当な後出しジャンケン状態なので、きっといろいろとお忙しいのだろうと推測はしています。
コメント返しは不要です。
しかし、最近のブロガー振りはすごいですね。
らーめん、どんだけ食べに行かれるんですか!
また、始めは2日に一度の更新を目標に、と書かれていたのに、1日一度以上更新されていますよ〜
ブログ、いつも楽しく拝見させていただいています。
今日は格別でした。
私も食べに行きます。
Posted by カナ at 2012年05月10日 05:26
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